嘘の食欲とホルモン〜体が本当に欲しているものは?〜

「つい甘いものに手が伸びる…」

「夕方になると無性にチョコやスナックが食べたくなる…」

このような行動は、単なる「意志の弱さ」ではなく、体が出す生理的・心理的なサインかもしれません。

今回は、以下の3つの点に注目して、“嘘の食欲“についてお話ししたいと思います。

✔️コルチゾール(ストレスホルモン)

✔️血糖値ジェットコースター

✔️睡眠不足によるレプチンの低下

そして日常で、どう対策できるのかも解説します。

コルチゾールと食欲

一つめは、ストレス過多のサイン。

ストレスがかかると、コルチゾール(別名: ストレスホルモン)というホルモンが副腎から分泌されます。

本来はストレスに対処するために必要なホルモンですが、慢性的に分泌が増えると、脳は「緊急事態だ!」と判断します。

そして、「エネルギーを補充しなくては!」と、本当は空腹でないのに無償に食べたくなるのです。

体は次のように反応します。

✔️甘いものや高カロリー食品を欲しがる

✔️脂肪を体に溜め込みやすくなる

✔️飢餓感が強くなる

貧困、戦時中など過酷な状況でも生き抜くために、体はこのような反応をするのかなと思います。

甘いものはブドウ糖(脳のエネルギー)を効率良くとれますし、脂肪を溜め込んだ方が長く生き抜けますね。

最近甘いものを欲する、脂肪が増えやすい…と感じたら、ストレス過多で脳がSOSを出していないか?を考えてみましょう。

血糖値ジェットコースターと食欲

2つめは、血糖値の乱高下サイン。

✔️朝食を抜く、食べないダイエット

✔️甘いものばかり摂る

✔️精製された炭水化物を多く食べる

こうした習慣で血糖値は急上昇と急降下を繰り返します。

血糖値を下げるときには、インスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンは悪者ではないですが、過剰分泌されると脂肪を溜め込みやすい体になります。

そして血糖値が急降下すると、低血糖になり、疲労感、眠気、めまい、集中力の低下が起こります。

ランチ後にガクンとだるくなる方は、血糖値ジェットコースターかも。

そうなると、脳はコルチゾールのパターンと同様に「まずいぞ!緊急事態だ!」と判断し、強い食欲を引き起こします。

この時に欲しくなるのは、やはり糖質です。甘いものやパン、麺、ご飯。

効率的にブドウ糖を補給でき、低血糖状態を一時的に抜け出せるので楽になります。

しかし、ここが落とし穴。

この措置をすると血糖値はまた急上昇し、その後に急降下。

このとき、血管へもダメージが。動脈硬化のリスクを高めるため注意が必要です。細胞も傷つくので、老化にも結びつきます。

血糖値は、太る痩せるにとどまらず、疲れる、老けるに関わる重要な問題なので、これからもしっかり伝えていきたいことの一つです。

睡眠不足と食欲

最後は、睡眠不足のサインです。

睡眠が不足すると…

✔️食欲を抑えるホルモンであるレプチンが減少

✔️食欲を刺激するグレリンが増加

結果、体は常に空腹状態に感じ、特に高カロリー食品を欲しやすくなります。

また、夜の食事は脂肪を溜め込みやすいこともわかっています。

夜更かしや寝不足が続くと、気づけば太りやすい体になっている…というわけです。

早起きなヘルシー美女が多いのもうなづけますね。

嘘の食欲を抑える3つの対策

では、嘘の食欲に振り回されないためにはどうすれば良いでしょうか。ポイントは、先ほどの3つに対応することです。

1. コルチゾール対策

ストレスを溜めない!は現代人にとっては難しいので、ストレスを上手に手放す習慣をつくりましょう。

軽い運動、散歩、ストレッチ、深呼吸。他にも、ジャーナリング、読書(紙の書籍)、音楽鑑賞、ペットとの触れ合いなども副交感神経を優位にしてくれますよ。

思考の癖も重要です。人に気を遣いすぎる、顔色を伺う、過去を引きずる、起こる前から不安になる、ゼロヒャク思考…なども、少しずつ変換する練習をすると、ストレスに強くなれます。

2. 血糖値の安定

✔️単体食い(丼、麺、サンドイッチなど)をしない

✔️毎食タンパク質・良質な脂質を摂る

✔️白米やパンより、玄米・全粒粉など低GI食品を選ぶ

✔️野菜、きのこ類、海藻類から食べる

✔️間食はナッツやチーズなど血糖値を急上昇させないもの

✔️朝食を抜かない、空腹時間を長くしすぎない

完璧にできなくても、少しの意識で変わっていきます。

3. 睡眠とホルモンの調整

✔️毎日同じ時間に寝る

✔️就寝前のスマホやPCは控える

✔️寝る前の軽いストレッチでリラックス

できれば7時間は眠りたいところですが、難しいときは少しでも睡眠の質を上げる工夫をしていきましょう。

食欲の裏にある気持ちに気づく

「甘いものが食べたい」と思った時、すぐに手にとらず、少し立ち止まるだけでも効果があります。

今ストレスを感じていないか。疲れて休みたいだけではないか。寂しい気持ちを食べ物で埋めようとしていないか…

こんな感じで、自分と対話をしてみてください。そして、代わりにまずは温かいお茶やハーブティー、白湯などを1杯飲んで、「頑張ってるね」と声をかけてみましょう。

お菓子をバリバリ食べなくても、意外と大丈夫になれるかもしれません。

食欲の乱れは、体だけでなく、心からのサイン。そして食事を見直すことは、自分を丁寧に扱うきっかけになります。

まとめ

食欲がうまくコントロールできないのは、体や心からのSOSサインかもしれません。脂肪を溜め込みやすくなっているのも、ストレスホルモンや血糖値の影響が考えられます。

ストレスケアをして、食べるものを選び、「今日はもう寝ようっ!」と睡眠を大事にすることで、心身共に軽くなります。

焦らなくて大丈夫です。完璧を目指す必要もありません。でも、今、これからの自分の人生のために、知識をもって、小さなことからコツコツ始めてみましょう。