疲労感に悩む子どもたち〜甘い朝ごはんの罠〜

うちの子、なんだか疲れやすい。集中力が続かず、ちょっとしたことでイライラすることもある。

それ、もしかしたら「心の問題」ではなく、「カラダからのサイン」かもしれません。

考えられる理由の一つは姿勢。猫背だと、胸が圧迫され呼吸が浅くなり、疲れやすくなります。呼吸が浅いと交感神経優位な状態が続き、筋肉はこわばり、血流が悪くなり、寝ても疲労感が抜けません。

さらに体重の1/10ほどの重さがある頭が、前に出てしまっているストレートネックの子どもは、首肩周りにずーんと辛さがあるはず。頭痛がある子どもも増えているそうです。

姿勢の大事さを伝える私にとって、姿勢×子ども話はつきません・・・。その話はまた改めてしていきますね。

今回お伝えしたいのは、姿勢ではなく、朝食による「血糖値ジェットコースター」の影響です。

1日のスタートで“血糖値の波”をつくってしまうと、その後のやる気やメンタルにも影響してしまうんです。

子どもの疲労感と朝ごはんについて、詳しくお話ししていきます。

甘い朝ごはんの多すぎるデメリット

菓子パンやシリアルなどの甘い朝ごはんは便利だし、子どもも喜んでくれますが、血糖値の急上昇・急降下による影響は、想像以上に子どもの心身にダメージを与えてしうので注意が必要です。

◎血糖値急上昇 → 一時的に元気になる

◎血糖値急降下 → 疲労感、集中力低下、イライラ

朝から甘いものを摂ると、その後「眠い」「だるい」と感じやすくなります。もちろん、私たちオトナも同じです。

具体的にこのようなことが起こります。

✔️集中力が続かない:授業中にぼーっとしたり、注意が散漫になる

✔️疲労感が増す:午前中に眠くなる

✔️感情のコントロールが難しくなる:イライラや不機嫌、涙もろさが増す

受験生はさらに注意が必要です。試験や勉強で集中力が必要な時に、血糖値の上下で脳のパフォーマンスが妨げられる可能性もあります。

悲しいことに、子ども本人は「なんでイライラするのか」「なんで集中できないのか」全くわかりません。そして、解決法もわかりません。

親もこの仕組みを知らないと「この子、集中力がなくて…」「すぐ疲れちゃうタイプで…」と、性格や体力せいにしてしまうケースも少なくありません。

でも、これらの問題は、血糖値の変動による脳のエネルギー不足が原因の可能性もあるのです。

地味な朝食が元気の源

我が家の平日の朝ごはんはとても地味。

「納豆卵かけご飯+味噌汁+果物+α」

でも、血糖値ジェットコースターを防ぐ朝食としては理想的なのです。

◎タンパク質(納豆・卵) → 脳と筋肉のエネルギー源

◎水分・ミネラル(味噌汁・野菜) → 血糖値上昇を抑える、体調を整える

◎糖分・ビタミン(果物) → 午前中の集中力を安定

◎炭水化物+タンパク質の組み合わせ → 血糖値の急上昇・急降下を抑制

忙しい朝でも栄養バランスが取りやすく、学校や習い事で元気に過ごせています。

働く母の私としても、地味メニューは重宝しています。季節の果物さえ買っておけば、思考停止で朝ごはんを作れます。

それに人間の脳は、選択が多ければ多いほど疲労していきます。

仕事など他にも選択することがたくさんある方は尚更、朝食メニューは簡単かつ固定がおすすめです。

甘いものは完全NGじゃない

血糖値ジェットコースターのデメリットは真摯に伝えていきたいのですが、甘いものを完全に禁止する必要はないと考えています。

我が家では「心の栄養」も大事にしていて、お菓子もアイスも食べています。

ルールでガチガチのおうちでは、子どもは安心できません。気持ちを緩める場、わがままを言える場でありたいですね。

一緒にアイスを食べたり、映画をみながらポップコーンを食べる時間はとても幸せです。

でも、血糖値が下がっている朝に甘いものを“単体で”食べることは、疲労感を強めてしまうので辞めて欲しいのです。

習慣化が早いと簡単

習慣化は小さな頃からがベター。親にとっても管理が楽だからです。

我が家では、朝食=味噌汁や納豆卵かけご飯というのが、幼い頃から”当たり前”になっているので、5歳7歳の今、嫌がられることは全くありません。そして私も同じく味噌汁、納豆卵かけご飯+季節の果物で、1年中体調良く過ごしています。(夕飯は毎日違うものです)

歯磨きと同じようなもので・・・4歳頃までは歯磨きを嫌がっていても、7歳にもなればルーティンとしてこなしますよね。

疑問を抱かれないうちに、習慣化してしまえば、喧嘩にもならず楽ちんです。

現状、甘いだけの朝ごはんになっているなら、せめてメインに甘いものは辞めましょう。

味噌汁をつけたり、卵を足したりして、血糖値の爆上がりは避けたいもの。

果物、+αの部分で、満足感を上げるのはおすすめです。食後に小さなクッキーを1枚くらいつけても、あとで血糖値がガクンと下がることはありませんよ。

大事なことは、血糖値を爆上げするもの(甘いもの、パンだけなど)を単品で食べないことです。

ちなみに小1の息子には、ご飯=HP(エイチピー)、肉や卵=筋肉・パワー、魚=頭脳、野菜=これが無いとお腹痛くなる&他の栄養効果が半減するよ

とお話ししていて、本人もよく理解しています。

週末はゆるく楽しむ

週末の朝食は、惣菜パンやパンケーキを楽しむこともあります。

平日はしっかり栄養バランスを意識しつつ、週末は楽しく食べることで、子どもも食事に対して柔軟で前向きな意識を持てるかなと思います。

何事もバランスです。絶対だめ!と決めつけるゼロヒャク思考だと、子どもも将来ゼロヒャク思考で苦しむことになるかもしれません。

疲れにくい心身で生きていけるように「血糖値管理」は大事にしつつ、心の栄養としてのお菓子やスイーツも楽しんでいけるといいなと思います。

まとめ

朝ごはんは、子どものパフォーマンスに直結する大切な要素です。

甘い朝食を禁止する必要はないですが、あとで血糖値がガクッと下がったときに、子どもが疲労感に襲われ、集中力が切れてしまう可能性が高いことは知っておきましょう。

また甘さの強いものは依存性が強いです。朝ごはんが甘いと、おやつも甘さの強いものを求め、夕飯後にもおやつを食べたがります。

習慣化は小さな頃から。将来的に子どもも親も楽になります。

毎日のコツコツ習慣が、子どもの健やかな成長と学習パフォーマンスにつながると思っています。